「外交」Vol.31 が発売されました。今号より都市出版株式会社が制作・出版を担当いたします。よろしくお願い申し上げます。
今号の特集は「新しい開発協力と日本の外交戦略」です。戦後の日本外交において、アジア諸国を中心としたODAは、日本の経済力が地域の安定と発展に寄与した輝かしい実績として記憶されています。
もちろんそれは間違いではありませんが、日本のODAは主に財政上の問題から1997年をピークに減少を続け、90年代の「世界最大の援助国」から現在は第5位にまで順位を落としました。加えて中国などかつての被援助国が援助国となり、またアジアへの投資の配分も政府投資よりも民間投資のほうがはるかに大きくなっています。以前のような「援助による成長」という時代が終わったいま、ではどうするか。
本特集には、ODAを活用した新しい開発の理念と政策をどのように2010年代にふさわしくリニューアルさせていくか、たくさんの考察とアイディアが詰まっています。
FOCUS(小特集)は「動揺する中東地域」です。ISの衝撃がまだ冷めませんが、それも中東全体を覆う構造変動の一つの現象です。中東の現在を知る手掛かりとなる分析を集めました。こちらもご味読ください。
戦後70年と歴史認識問題、そして現在国会で議論されている安全保障法制についても今後取り上げてまいります。読者の皆様のご意見・ご批判も大いに参考にいたします。本HP「読者の声」より投稿できますので、ご活用ください。